②教科書レベルの問題演習用コンテンツ
問題演習をする目的はいくつかありますが、教科書レベルの問題演習では知識の定着というところに重きが置かれます。したがって、基本的な問題をある程度量をこなすこと、一度解いただけで満足せず、時間をおいて解きなおすことが重要です。
ここで紹介するのは問題集になります。演習中心の映像授業もなくはないですが、それらは扱う問題数が少なすぎます。このレベルではある程度量をこなす必要があるのでおすすめできません。また、市販の問題集で教科書レベルの問題を扱っているものの多くは、入試基礎レベルの問題も収録されていますので、やるべき問題を選んでやることになります。
このレベルでの問題集のおすすめの使い方は、教科書レベルの知識のインプット後、まずは学習している単元の教科書レベルの問題を1周し、できなかった問題のみをもう1周すると良いでしょう。その後、入試基礎レベルのインプットが済んだ後に、教科書レベルで自信のない問題と入試基礎レベルの全問題を解いていくとよいでしょう。
ⅰ)これでわかる高校数学シリーズ・問題集(文英堂・シグマベスト)
「これでわかる」の問題集で数学ⅠA、ⅡB、Ⅲの三冊があります。教科書レベルの問題がメインで一部に入試基礎問題が収録されています。問題数もちょうど良いと思います。(多すぎると繰り返し解き直すことが困難になります)「入試問題にチャレンジ」の問題は入試基礎レベルとなるので、教科書レベルの演習としては、この部分以外をやりましょう。
「これでわかる」の問題集ですが、「やさしい高校数学」や「初めから始める数学」をメインに使っていた人に向いています。「これでわかる」を使っていた人には少し物足りない感じですので、次に紹介するシグマ基本問題集の方をおすすめします。
ⅱ)シグマ基本問題集(文英堂・シグマベスト)
シグマ基本問題集は数学ⅠA、ⅡB、Ⅲの三冊構成の問題集です。数学以外の教科もあります。扱っている問題は教科書レベルと入試基礎基礎レベルが半々といった感じです。基本事項のまとめ、例題、基本問題、応用問題という構成で、教科書レベルが基本問題、入試基礎レベルが応用問題におおよそ対応しています。例題では学習を進めるうえでポイントとなりそうな問題を詳しく解説しています。基本問題の解説は簡素ですが、応用問題の解説は詳しいです。教科書レベルの演習としては、基本問題をやると良いでしょう。
ⅰ)ⅱ)のどちらか合う方をやればよいのですが、この2つがどうしても合わないというのであれば下記のものがおすすめです。
ⅲ)My BEST よくわかる数学シリーズ・問題集(学研)
My BEST よくわかる数学シリーズの準拠問題集です。よくわかる数学シリーズは教科書レベルから入試基礎レベルのインプット用の参考書ですが、導入部分が簡素なため初学者には向きません。対して準拠の問題集はまずまず使えます。基本事項の確認、例題、基本問題、応用問題、実戦問題という構成です。教科書レベルは基本問題と応用問題ですが、応用問題の一部は入試基礎レベルのものが入ります。解説の詳しさは普通です。シグマ基本問題集は応用問題の解説に力を入れていますが、「よくわかる」の問題集は難易度に関わらず一定の解説量です。使い方は、まずは基本問題と応用問題を解き、入試基礎レベルのインプット終了後に応用問題と実戦問題を解くと良いでしょう。