短期集中ゼミ数学10日あればいいの概要
短期集中ゼミ数学10日あればいい(実教出版)は入試基礎レベルの問題集です。数学ⅠA、数学ⅡB、数学Ⅲ、数学ⅠA演習、数学ⅡB演習、数学Ⅲ演習、特別編集数学ⅠAⅡB等同じシリーズが数冊ありますが、ここでは特別編集数学ⅠAⅡBと数学Ⅲについて紹介します。
このレベルの参考書としては黄色や青チャート、基礎問題精講等多くの参考書がありますが、本書はこのレベルでよく出る問題のみを収録した参考書で、全分野をざっと復習するのに向いています。試験まで時間のない人や、入試標準レベルをやる前に全単元をざっとおさらいしたい人にはお勧めです。
短期集中ゼミ数学10日あればいいの特徴
同じレベルの他の参考書・問題集と比べて、短期集中ゼミ数学10日あればいいの特徴をまとめると次のようになります。
①頻出問題・定番問題のみを収録
「10日あればいい」とうたっているだけあって、かなり問題が絞られています。このレベルの定番問題・頻出問題のみを選抜して掲載している印象です。ですので、入試基礎レベルを固めるのではなく、ある程度できる人が標準レベルに行く前に全分野をざっと復習するのに向いています。ただ、インプットとして使うと、どうしても抜けは多くなります。上のレベルの参考書に上がった時に苦労するのは覚悟しておいた方が良さそうです。
②比較的丁寧な解答・解説
掲載されている問題数は少ないですが、解答・解説はまずまずていねいです。教科書レベルができていれば理解できるでしょう。また、考え方やポイントもわかりやすくまとめられているので、抜けは覚悟の上になりますが、入試までの期間的に基礎問精講が厳しい場合の次善手となりそうです。
他のおすすめ参考書との比較検討
①短期集中ゼミ数学10日あればいいがおすすめの人
短期集中ゼミ数学10日あればいい(特別編集数学ⅠAⅡB、数学Ⅲ)は、入試基礎レベルの参考書ですが、かなり内容を絞った構成になっています。入試基礎レベルをインプットしたいが基礎問題精講をやる時間がない人に特におすすめです。他には、インプットが終わった人で、演習に時間がかけられない場合や併願先をふくめて数学はセンター試験のみの受験の場合は演習書として使いのも良いでしょう。
また、数学がある程度できる人で、入試標準レベルに入る前に、全単元を通して、基礎レベルをざっと確認したい場合にもおすすめです。
②他の参考書・問題集がおすすめの人
→教科書レベルの参考書をやりましょう。(おすすめ参考書一覧の教科書レベルを参照してください)
→東進ブックスの「松田の数学典型問題」がおすすめ
→河合出版の「チョイス新標準問題集」がおすすめ
→日大レベルの受験校候補の過去問がおすすめ(3校×5年分ほどやると良いでしょう)
使用における注意点・効果的な使い方
【インプット・演習共通】
①単元ごとに学習する
入試基礎レベルまでは、単元ごとに完璧にしていく方が効率的です。一つの単元を集中的に進め、復習するスタイルをおすすめします。また、必要な単元のみをやることで、大幅な効率化ができます。模試でもある程度点数がとれていて、自信のある単元は入試標準レベルからでも良いでしょう。
【インプット】
②「アドバイス」と「これで解決」を理解して暗記する
入試基礎レベルのインプットにおいては、考え方やポイントをどれだけ取得できるかが重要です。本書では「アドバイス」と「これで解決」のコーナーに分かりやすく考え方やポイントがまとめられています。問題の出来・不出来に関わらず、この部分をどれだけ理解して暗記できるかが非常に重要です。復習の際にも、ただ問題を解きなおすのではなく、考え方やポイントがなんなのか、ちゃんと覚えているか確認してやりましょう。
③初見で解けなくても気にしない
インプットとして使う際は、初見での出来・不出来はというのは大した問題でありません。学習を終えた段階で、知識として得ることが、再び似たような問題に際した時にスムーズに解ければ十分です。初見でできなかったといって落ち込まないでください。
ただし、解答・解説を読んでも理解できないことが多い場合はまだ教科書レベルが理解できていないということなので、教科書レベルに戻る必要があります。
④問題演習を行う
実際の試験で点数をとるためには、まずは知識のインプットが必要になりますが、インプットだけでは足りません。インプットした知識のどれを使うかを見抜き、答案にまとめることができないといけません。この練習として、問題演習が必要になります。
【演習】
②いきなり解説を見ない
実際の試験で点数をとるためには、インプットした知識のどれを使うかを見抜き、答案にまとめることができないといけません。いきなり解答・解説見てしまうと、どの考え方を使うかを見抜く力は付きません。解けないようであれば、問題集の解説ではなく、インプットとして使った教材に戻って、使えそうな考え方を探し答案を作ってから本書の解答・解説を見ましょう。
本書では問題と解答・解説が同じページに載っているので、問題だけ簡単に書き写してすぐに閉じる、コピーをとるなど、工夫がしてやりましょう。
③間違えた問題は必ず解けるようにする
これは当たり前のことですが、間違えた問題は必ず解けるようにしておきましょう。特に、問題のどの部分からどのような考え方が使えるかや、解いていく中で、どのような式や関係性が出てきた場合にどんな知識を使うかを必ず確認しておきましょう。
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