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参考書ルート2019・理系数学ー入試基礎レベルー

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ヤギの参考書ルート2019【理系数学編】

ここでは参考書だけで難関大の入試で合格点をとれるようにするには、どのような参考書をどのような順番で進めて行けばよいかを解説していきます。第一回は理系数学編です。(理系でも入試が数学ⅠAⅡBまでの場合は数学ⅠAⅡB編を参照してください)
※ルート作成者のヤギ ススムについてはこちらから

この参考書ルートは「1.教科書レベル」→「2.入試基礎レベル」→「3.入試標準レベル」→「4.入試難問レベル」→「5.入試掌握レベル」の5段階構成です。ゼロ(中学数学の教科書レベルが固まった段階)から東大・京大・東工大等の入試で満点を狙いに行くところまで紹介しているので、現在の自分の学力に合わせて、スタートのレベルを設定してください。

2.入試基礎レベル

【対象者】
志望大学のレベルにかかわらず、一般レベルの模試問題やチャート式(青・黄色)、フォーカス・ゴールド等に載っている問題になるとできない問題が多くなる単元がある人
センター重視の国公立大志望者(医歯薬獣医系学科の志望者を除く)
日本大学、東京都市大学、名城大学、近畿大学、福岡大学等の私立大理工系学部志望者
※上位~難関大志望者でもセンター模試で7割切るようであればここからやりましょう。
※教科書レベルに不安がある単元や未習の単元は教科書レベルからやりましょう。

【教材】
入試基礎レベルはインプット用の参考書が最大3冊(ⅠA、ⅡB、Ⅲ各1冊)と演習用の問題集が最大4冊(ⅠA、Ⅱ、B、Ⅲ各1冊)の計7冊です。ラインナップは以下のようになります。

①数学ⅠA基礎問題精講
②数学ⅡB基礎問題精講
③数学Ⅲ基礎問題精講
④チョイス新標準問題集数学ⅠA
⑤チョイス新標準問題集数学Ⅱ
⑥チョイス新標準問題集数学B
⑦チョイス新標準問題集数学Ⅲ

【使用法】
数学ⅠA、ⅡB、Ⅲの3つ分野に分けて、入試の基礎問題で不安がある分野のみをやりましょう。
Step.1「基礎問題精講」の例題(基礎問)→Step.2「基礎問題精講」の演習→Step.3「チョイス」の順で進めます。以下に効率的なやり方の一例を示しておきます。参考にしてください。

★使用例★

Step.1
「基礎問題精講」の例題(基礎問)を解答・解説を見ずに解きます。答案ができたら、解答・解説を読み、考え方と答えがあっていれば、その問題は”○”、間違えた場合は”×”と記録をつけましょう。
また、2分ぐらい考えても解法が思い浮かばない場合は”×”と記録を付け、解答・解説を見て解き方を理解しましょう。
学習中の単元をやり終えたらStep.1は終了です。
※解答・解説を読んでも理解できない問題が多いようであれば、その単元については教科書レベルからやり直しましょう。

※この時点で”○”が85%以上であればStep.2までで充分です。Step.3はやらなくてもOKです。(時間に余裕があればやってください)

Step.2
Step.1で"×"の問題の基礎問と演習問題を解きます。基礎問・演習ともに考え方と答えがあっていれば”×”を”○”に変えて記録します。
学習中の単元をやり終えたら、”×”なっている問題の基礎問・演習問題をもう一度解き直してStep.3へ進みましょう。

Step.3
チョイスの問題を解きます。数学ⅠAとⅡはA問題とB問題の両方を、数学BとⅢはA問題だけを解いていきます。

【修了の目安】
チョイス1週目(初見)での正答率が70%あれば、その分野は修了です。1週目で70%いかない場合は、間違った問題のみをもう一度解いてみて、全体での正答率が90%以上に達すれば修了としてください。

【学習時期】
※他教科との兼ね合いがあるので、早く終えられればそれに越したことはありませんが、以下のようなペースが目安となります。
センター重視の国公立大志望者(医歯薬系を除く)は10月末までに、日本大学、東京都市大学、名城大学、近畿大学、福岡大学等の理工系学部などの志望者は11月末までにこのレベルまで修了しましょう。(ⅠAからⅢまで全単元をやる場合で、6月ごろまでに始められれば良いペースでしょう。)
二次重視の一般的な国公立大学(医歯薬系を除く)の志望者や法政・青学・関関立の理工系学部志望者は6月ごろまでに、数Ⅲまでこのレベルまで終わっているといい感じです。
上位から難関の国公立大学や国公立大の難関学部、早慶上理・同志社・明治・立教・中央の理工系学部、私立の医学部志望の方は、3月(現役なら高3になる前に)までにこのレベルを数Ⅲまで終えておきたいところです。
難関大志望者で入試難問レベルまでやる人は入試1年前の12月末までにはこのレベルは数Ⅲまで修了させておきましょう。

【終了後】
・入試の標準問題以上の対策が必要な人は次の入試標準レベルに進みましょう。
センター重視の国公立大志望者(医歯薬系を除く)はこのレベルを終えたらセンター過去問やセンター対策の演習に進みましょう。
センターまではセンター対策が中心ですが、数Ⅲの感覚が鈍らないように復習や二次試験の過去問を適宜解いておきましょう。
センター後は二次試験の過去問演習を中心に取り組みましょう。
過去問だけで足りなければ「全レベル問題集③、⑤」などの問題集を追加するとよいでしょう。
日本大学、東京都市大学、名城大学、近畿大学、福岡大学等の理工系学部などの志望者はこのレベルを終えたら過去問中心に取り組みましょう。
過去問だけで足りなければ「全レベル問題集③、⑤」などの問題集を追加するとよいでしょう。

★ポイント★
・初見で「基礎問題精講」の基礎問が解けなくても落ち込まないでください。これはインプットとして使っているので、知らない解法、考え方があるのは当然です。

・「基礎問題精講」における入試基礎レベルの解法・考え方の取得は大学入試の数学における一つの山場です。ここがきっちり固まれば、入試基礎レベルにとどまらず、入試標準レベルの攻略もスムーズに進みます。

・「基礎問題精講」をやるうえで意識してほしいのは「一対多」の視点です。これは「今やっている問題の考え方、解法で他にどのような問題を解くことができるか」という視点です。これを意識して解説を読むかどうかで、解ける問題は大幅に増えます。

・「チョイス」は4冊とも著者が異なり、数学BとⅢはB問題が入試の標準レベルの問題となっているため、このレベルからは除外しました。
※BとⅢはもともとの問題数も多いので、A問題だけやっても演習不足にはならないはずです。

・「チョイス」では納得のいく答案ができるまで解答・解説を見ないようにしましょう。数学の問題を解くにあたって重要なのは、どの考え方を使うかを見抜くことです。すぐに解説見ると、この能力は向上しません。

・解けない場合は、「基礎問題精講」の解説から使えそうな考え方を探して答案を作ってみましょう。最低15分はこれをやってから「チョイス」の解答・解説を読みましょう。

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国公立大・難関私大志望者へ

他者に伝わる答案が書けないと合格できない

記述問題が中心の国公立大や難関私大は参考書をやっただけでは、入試本番で合格点をとることは、正直、厳しいです。参考書の紹介ページやルートのページでも書いていますが、答案作成の練習を徹底的にやる必要があります。どの考え方を使えばよいか割分かっていても、きちんとポイントを押さえた答案がかけなければ、高得点は望めません。

参考書等での学習がある程度進んだら、(きちんとしたレベルの)添削指導等で自身の答案を(きちんと指導ができる)他人に見てもらい、意見を貰いましょう。最終的に採点するのは、あなたではなく「他人」です。あなたの答案が、きちんと他者に伝わるかを添削指導を通して確認し、合格点の取れるレベルに仕上げていきましょう。

標準レベルの参考書の1冊目の1周目を終えたら添削指導も同時進行で!

添削指導等の記述対策を始める目安ですが、標準レベルの参考書の1冊目の1周目を終えたタイミングで始めると良いでしょう。答案作成力の養成は、標準レベルの問題がある程度解けるようになったその上の段階にあたります。標準問題の解法が入っていない状態では、添削問題に向き合っても、白紙解答や見当違いの答案しか作れない場合が多く、結局、解法を学ぶように指導されるのがオチです。こうなると効率的ではありません。なので、少なくとも標準レベルの参考書を1冊を一通りやってからやりましょう。

高校や予備校等で(きちんとしたレベルの)添削指導があれば、それらを活用するとよいでしょう。もし、それらがない場合は、Z会の添削指導がおすすめです。Z会というと東大や京大等の難関国公立大対策の添削指導が有名ですが、一般的な国公立大や難関私立志望者向けのコースもあります。合格できる答案を作れるよう頑張ってください。



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