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高校における数学・理科の進度と理科の科目選択

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高校数学・理科のカリキュラムと大学入試科目

理系学部の入試の多くは、英語、数学、理科の3教科の配点が大きく、これらの科目でいかに得点をとれるかが重要になってきます。このうち数学と理科について詳しく見ていきます。

まず数学ですが、大学受験科目の数学は数学Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ,A,B の5つの科目(センター試験で実業系高校出身者のみが受験可能な簿記・会計,情報関係基礎を加えると7科目)あります。多くの理系学部の入試においては、この5科目すべてが出題範囲に含まれます。

多くの進学校では、文系クラスで数学Ⅰ,A,Ⅱ,B の4科目を履修し、理系クラスでは5科目全てを履修するカリキュラムとなっています。なので、進学校の理系クラスにいればほぼもれなく受験に必要な範囲を一通り学ぶことができるでしょう。

一方、理科の大学受験科目は、物理基礎、物理、化学基礎、化学、生物基礎、生物、地学基礎、地学の8科目あり、志望する学部学科によって数科目が必須または選択になります。多くみられるのは、「物理(物理基礎を含む)」、「化学(化学基礎を含む)」、「生物(生物基礎を含む)」の3つのなから1~2つを選択する形式です。その他の形式では、「物理(物理基礎を含む)」が必須で、「化学(化学基礎を含む)」と「生物(生物基礎を含む)」の中から1科目の選択のもの、前出の3つに「地学+地学基礎」を加えた4つから2つを選ぶものなどがあります。

進学校では文理とも、物理基礎、化学基礎、生物基礎の3科目が必修、理系ではこれらに加えて、化学を必修として物理、生物から1科目を選択するカリキュラムとなっていることが多いです。このケースでは、東大等で地学を選択する場合などでは独学で勉強する科目がでてきます。


一般的な高校の数学・理科の進度

高校受験を経て進学校へ進学した場合の数学・理科の進度についてみていくと、数学は、おおよそ高1の12月頃に数学ⅠAが終了し、2年次以降理系クラスに進んだ場合、高2の10月頃にⅡBが終わり数学Ⅲは高3の7月頃に全範囲の学習が終了します。高3の9月以降は大学入試対策の問題演習を行うという流れになります。

このペースが速いか?遅いかですが、まず、授業を受けている側からするとはじめは速く感じますが、次第に慣れます。一方、大学受験という視点で見ると、人にもよりますが、レベルの高い問題でもある程度の得点できるというところまでは、上手くやれば間に合います。しかし、旧帝大の医学部医学科など、難問でも高得点が要求されるとなると厳しいです。

次に理科ですが、理科は各学校により履修の順序が異なるので、高1、高2の時点で何がどこまで進んでいるかという途中経過の目安はありません。全範囲が終了する目安としては、高3の10月から11月頃が多いですが、遅ければ12月になるところもあります。

10月末に全範囲が終わるというペースで考えると、このペースでは、理科2科目必要で、2科目とも全分野の難問に対して高得点をとれるところまで到達するのはほぼ不可能です。ただ、そのレベルが求められるのは、旧帝大の医学部医学科等かなり限られています。「いくつかの分野は難問でも高得点がとれる」もしくは、「全分野標準レベルの問題で取りこぼしがほぼない」というレベルに達すればほとんどの大学は合格点がとれますし、このレベルであれば、(もちろん人にはよりますが)頑張れば到達できるペースです。



 

中高一貫校の進度

高校受験組に対して、中学受験を経て中高一貫校へ進学した場合、中学・高校でやる内容を6年間かけてやることになります。

数学の進度について見ていくと、各学校ごとにカリキュラムは異なるためおおまかなイメージとなりますが、中2年の秋頃までに中学の範囲は終わります。以降は、高校範囲の数学ⅠAⅡBの”先取り”を行い、高1の終わりには数学Ⅲに入ります。そして、高2の10月には全範囲が終わるのが普通ぐらいのペースです。進度が速いところでは、中1で中学の内容を終わらせ、中3終了時には数学ⅠAⅡBが終了し、高1の12月頃に数学Ⅲが終了するところもあります。

高校受験を経て高校へ進学された方は「高1の12月に数Ⅲが終わるなんてほんとかよ」「みんなついていけているのか」と思う人もいるかと思います。確かについてこれない人もいますが、その数は高校受験組の方々が高3で学んだ場合とさほど変わりません。そのカラクリですが、中学の内容は短期間で終わらせるのに対して、高校の内容にはしっかりと時間を割いているのです。

現在、日本の義務教育は中学までです。そのため、中学で扱う内容はその年齢のすべての人がある程度理解できる内容にとどめておかなくてはなりません。対して、高校数学は、すべての高校で必修となっているのは数学Ⅰのみです。数学A,Ⅱ,B,Ⅲは履修しなくても良い内容、つまりは、全員が理解できなくても良い内容ということになります。

中学受験を経験して中高一貫の進学校へ入学した人はある程度学力がある人たちです。その人たちにとって、中学の内容は難しいものではありません。また、高校入試がないので、高校入試を意識せず、スマートな授業をすることができる事もあり、中1で中学の全内容を終わらせる事ができるのです。

次に、理科の進度ですがこちらも数学と同様に中学の内容を圧縮しますが、その分実験等を増やす学校が多く見られます。このため、おおよそ高2の12月から高3の5月頃に高校の全範囲の履修が一通り終わります。それ以降は大学入試対策を授業でも行っていくことになります。

難関大学・難関学部の入試と数学・理科の進度

高校受験組と中高一貫校を比較すると、中高一貫校は速いところだと数学でおおよそ1年半、理科で1年近く早くに一通り学習を終えて、その分を大学受験対策に費やすことができます。しかし、進度が速いのはスタートダッシュにすぎません。どんなにリードしていてもさぼっていたり、間違った方法で勉強していれば追いつかれます。なので、難関と言われている多くの大学でも高校受験組からも多くの合格者がでます。

しかし、最難関の受験においては、進度の差は決定的な差になっています。実際、『東大理Ⅲ 合格の秘訣』等を見ると現役合格している人はほぼ中高一貫校の出身者です。また、同じ本で地方のトップの公立高校出身者が一浪で合格しているケースを見かけます。旧帝の医学部医学科レベルでは、スタートダッシュを決めたうえで全速力でゴールまで走り切った人達だけで枠が満たされているのです。

おわりに

長くなりましたが、ここに書いたのは現状です。何事も、まずは現状を知ることからはじまると思いますので、この現状をしっかり受け止めていただきたいと思います。

この現状を踏まえ、高校受験を経て進学したケースと中高一貫のケース双方のメリット・デメリットを挙げたうえで、志望校に合格するにはどうしたらよいのか等の技術的なことを、地方から首都圏まで10年以上にわたり”大学受験業界”に携わった経験をもとに書いていきます。(NEXT:一般的な高校と中高一貫校の数学・理科の進度差 )




旺文社英検ネットドリル

国公立大・難関私大志望者へ

他者に伝わる答案が書けないと合格できない

記述問題が中心の国公立大や難関私大は参考書をやっただけでは、入試本番で合格点をとることは、正直、厳しいです。参考書の紹介ページやルートのページでも書いていますが、答案作成の練習を徹底的にやる必要があります。どの考え方を使えばよいか割分かっていても、きちんとポイントを押さえた答案がかけなければ、高得点は望めません。

参考書等での学習がある程度進んだら、(きちんとしたレベルの)添削指導等で自身の答案を(きちんと指導ができる)他人に見てもらい、意見を貰いましょう。最終的に採点するのは、あなたではなく「他人」です。あなたの答案が、きちんと他者に伝わるかを添削指導を通して確認し、合格点の取れるレベルに仕上げていきましょう。

標準レベルの参考書の1冊目の1周目を終えたら添削指導も同時進行で!

添削指導等の記述対策を始める目安ですが、標準レベルの参考書の1冊目の1周目を終えたタイミングで始めると良いでしょう。答案作成力の養成は、標準レベルの問題がある程度解けるようになったその上の段階にあたります。標準問題の解法が入っていない状態では、添削問題に向き合っても、白紙解答や見当違いの答案しか作れない場合が多く、結局、解法を学ぶように指導されるのがオチです。こうなると効率的ではありません。なので、少なくとも標準レベルの参考書を1冊を一通りやってからやりましょう。

高校や予備校等で(きちんとしたレベルの)添削指導があれば、それらを活用するとよいでしょう。もし、それらがない場合は、Z会の添削指導がおすすめです。Z会というと東大や京大等の難関国公立大対策の添削指導が有名ですが、一般的な国公立大や難関私立志望者向けのコースもあります。合格できる答案を作れるよう頑張ってください。



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